日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年1月14日説明には必ず理由をつける

日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーを受講される方の大半は、人前で話すとあがってしまう、というお悩みをお持ちです。

このことはこのブログで何度も書いている通りです。

そのため、講座の早い段階で「あがりを克服するスキル」というテーマで講義を行っています。

先日、この講義の中で、講師が次のような解説をしていました。


「大勢の前で皆さんがスピーチをするとき、聞き手がじっと自分を見ていることを意識しますよね。

その目や表情が発するある種の圧力を皆さんは感じるはずです。

そして、この圧力に負けると緊張してしまい、結果的にあがってしまう、ということになります。

従って、あがらずに話すためには、この圧力をはね返すだけの圧力を話し手も発しなければなりません。

聞き手の圧力を跳ね返すだけの圧力を出すには、大きな声で話すのが効果的です。

大きな声を出せば、気持ちも前向きになりますし、その場を支配することもできますよ。」



私はこの講義を聞いていて、なるほど、と思いました。

大勢の前に出ると、そのたくさんの視線に圧倒される経験は私もあります。

その視線は、確かに「圧力」と表現するに相応しい、こちらに恐怖心する感じさせるものですね。

この講師の表現は面白いと思いましたし、その圧力を跳ね返すには大きな声が必要だ、というのもイメージしやすい話だと思いました。


ところで、このような説明は、日本話し方センターの一つの大きな特色です。

話すときには大きな声を出せ、というのは簡単ですが、なぜ大きな声を出さねばならないのか、という理由を話すことで、受講生の納得感は格段にアップします。

私たちの話し方教室では、この例のように、受講生に対して「こうしてください」「こう考えてください」とお願いすること全てに理由をつけてお伝えしています。


例えば、一文はなるべく短く話しましょう、ということをお伝えしています。

これは、聞き手は長い話をされると脳のメモリが一杯になってしまって、覚えていられなくなるから、と説明しています。

一文を短くすれば、聞き手の脳は、短い文章を受け入れることができ、その処理が終わると、次の文章を受け入れる用意ができます。

また、席を立ったら椅子を机の中に入れてください、とお願いしています。

これは、話しを聞いてもらうためには、まず相手に話を聞こうと思ってもらえる様、良い印象を持ってもらう必要があります。

そのためには椅子を机の中に入れる様子を見ると、聞き手は、しっかりとビジネスマナーが守れているひとだな、と話し手に対する信頼感が増します。

その結果、話しを聞いてもらいやすくなります。


こうした一つひとつの教えに理由の裏付けがあるからこそ、私たちの教室は68年間続いているのだと思っています。


日本話し方センターの話し方教室では、今回ご紹介したように、話し方に関する講義の中でお伝えすることは、必ず理由をつけてお話しています。

ぜひ一度無料体験教室にお越しになり、実際の講義を体感ください!
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