日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年11月25日自分の気持ちや考えを話そう!

少し前ですが、ネットでこんな投稿を見つけました。
「夫が「腹いっぱいや。幸せやな」と言ったのを、夜一人で思い出して、一人で嬉しくて泣いてしまった話」

満腹な人のイラスト(男性)

この投稿をした人のご主人は、幼い頃食事に関して厳しくしつけられたため、食事が嫌いでした。しかし、そのご主人が「腹いっぱいや。幸せやな」と言ってくれたのがとてもうれしかったのだそうです。
投稿では「本当に夫は食事が嫌いだった。そんな夫がさ、お腹いっぱいで幸せだって言った。思っただけじゃない。ちゃんと夫の言葉で伝えてくれたこれがねー、嬉しくて嬉しくて」とありました。

私はこれを読んでとても温かい気持ちになりました。家庭内では思っていてもそれを言葉にしないことが多いですね。でも、それを素直に言葉にしたご主人はすごいなぁ、と思ったのです。それと同時に、自分の言葉で自分の気持ちを話すということは、全ての話をする場面ですごく重要な要素だな、とも考えました。
家庭内での話に限らず、仕事でも面接でも、自分の気持ちや考えをしっかりと話すということは、相手に伝わる話をする上でとても重要なことです。「それは当たり前のことじゃないの?」と思われる方も多いと思います。しかし、日本話し方センターの各コースの受講生の皆さんは、講座スタート間もない頃のスピーチでは、自分の気持ちや考えをほとんど話しません。

では、どうして自分の気持ちや考えを話せないのでしょうか。それには幾つかの要因があると感じています。

1つ目は「事実を正確に言おうという意識が強すぎる」からです。
特に仕事で話をする場合、私たちは事実を正確に伝えることを要求されます。仕事で上司に「君の話はさっぱりわからない」と言われたりすると、余計に事実を伝えることに一所懸命になってしまいますね。その結果、細大漏らさず伝えねばならないという意識が強くなり、本当に伝えねばならないことだけでなく不要なこともベラベラと話してしまいます。そのあげく「で、君はどうしたいの?」と聞かれて戸惑ってしまう。こうした経験はどなたにでもあると思います。

実は、事実を話すだけでは価値はありません。その事実をどのように解釈して、どういう行動をするか、どういう提案をするか、ということに価値があります。
ぜひ報告は必要な事実だけに留め、その解釈やその事実をもとにした行動を考えて話すことを意識していただきたいと思います。

2つ目は「自分の気持ちや考えのつかみ方が浅い」からです。
受講生のスピーチでも「うれしかったです」「とても残念でした」という言葉は出てきます。しかし、これではどのようにうれしかったのか、何がどういう風に残念だったのか、ほとんどわからないので聞き手はモヤモヤしてしまいます。こういう話をした人に「どのようにうれしかったのですか?」と聞くと「ん~・・・」としばらく考えてから、「話が伝わった、という感じがしたからでしょうか・・・」といった反応を示す方が少なくありません。このように、自分の気持ちや考えをきちんと整理して言葉にする、という意識が薄い人が多いのです。

「聞き手に自分の話が始めて伝わった、ということが実感できて、とてもうれしかったです」
「私は絶対に一番になりたいと思って頑張ってきました。わずかの差で2位になったのは自分の努力が報われない思いがしてとても残念でした」
このように「なぜ、どのように」まで掘り下げて自分の気持ちや考えを話せば、相手に自分の気持ちが伝わり、共感を得ることができるでしょう。

ビジネストークでも日常の雑談でも、自分の気持ちや考えを話すことはとても大切なので、ぜひ意識してください。

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