日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年10月19日必要なことを、必要な時に、必要なだけ話す

「必要なことを、必要な時に、必要なだけ話す」

これは日本話し方センターを創業した江川ひろしの言葉です。

「そうなんだよな~。うちの部長の朝礼の話は、よくわからないし、とにかく長いんだよな~。」

この言葉を見て、このようなことを考えた人は多いのではないでしょうか。



確かに、上司などに話をされて、

「その話、私は聞かなくてもいいと思うんですけど・・・」

「今その話をしなくてもいいのに・・・」

「何だか話が長くてよくわからないなぁ・・・」

と思うことはよくあるでしょう。

このように感じさせてしまう話し方では、相手に理解して欲しいことが適切に伝わりません。

私は、そうしたコミュニケーションのあり方が、日本の生産性を低くしている一因ではないか、と思っています。

 

ところで、この「必要なことを、必要な時に、必要なだけ話す」という言葉を聞いたら、他の人のことを思い浮かべるのではなく、

ぜひご自身の日頃の話し方を振り返ってみていただきたい、と思っています。

・相手が、その話は自分に取って必要だと思える話をしているでしょうか?

・今、相手に話すべきと判断してから話をしているでしょうか?

・相手にとって必要なことだけに絞った話をしているでしょうか?

すべてに共通しているキーワードは「相手」です。

・自分が話す価値があると思うだけでは不十分です。

・自分が、今、話したいから話すのは一旦、思いとどまるべきです。

・自分が話したいことをあれもこれも話してしまうのは避けるべきです。

 

ところで、この「必要なことを、必要な時に、必要なだけ話す」の中で特に気をつけるべきは、やはり「必要なだけ話す」でしょう。

先にも述べたように、長い話は会議にせよ、朝礼にせよ、聞き手がほとんど聞いていないのに時間ばかり消費してしまうので、仕事の効率性を著しく妨げています。

では、どうすれば話を短くできるのでしょうか?

今回は2つ、ご紹介します。

 

1つ目は、1つのテーマについて2分程度で話すことです。

例えば、取引先に訪問した結果を上司に報告する際、

①新商品を紹介した時の相手の反応

②それを受けて自分が考えた今後のアプローチ案の説明

③案を実施するにあたって、上司に支援してもらいたいこと

の3つを話すとしましょう。

多くの人はこの3つをきちんと分けずに話すことがとても多いのです。

なので、何よりもまず言いたいことをきちんと分ける、ということが前提です。

その上で、①のことを2分前後で話します。

話し終わったら上司から質問や確認があるかも知れませんので、それらに答えます。

その後、②をやはり2分前後で話します。

上司とのやり取りの後、③を2分で話すのです。

このように1つのテーマを2分で話すように心がけることで、次第に無駄な話をしないようになります。

 

2つ目は、一文を短く話すことです。

一文を短くはなして間を取ることで話の歯切れが良くなり、ダラダラ話さなくなります。

また、一文と一文の間に「間」ができるので、相手も心に余裕を持って話しを聞くことができます。

早口でマシンガンのように話したり、「間」を作らずにダラダラ話すと、相手は話を理解することができず、同じ時間でも長く感じてしまいます。

2分前後で話すと同時に一文を短くすることを心がけることで、聞き手には格段にわかりやすい話になります。

 

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