日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年12月3日重要なことを継続する秘訣とは?

私はこのブログを2日ごとに1200字以上書くことを自分に課しています。一昨年の11月末から始めましたので、ほぼ2年になります。その間、父の他界や泊まりがけのイベントなどがありましたが、何とか続けています。これを続けるのは結構努力が必要ですが、私が続けることができたのはこのブログを書く時間は「別腹」だと考えているからだと思っています。



ちょっと変わった表現かも知れません。私はこのブログは絶対に書き続けようと思っています。そのために、書く時間をあらかじめ確保しています。書く当日に時間が取れるようなら「15時から17時」という風に決めます。もし明日が書く日だけど時間が取れそうにない、ということであれば今日、書く時間を取ります。日常の仕事をする時間とは別に取っているので「まるで別腹みたいだなぁ」と思っています。食事でも、通常の食事をした後、アイスクリームなどのデザートを「別腹なの」と言って食べることがありますね。そのデザートはその人に取って欠かせないものなのでしょう。この概念を仕事に使う時間に適用すれば、優先順位が高いものを別腹時間にするのは有効ではないでしょうか。

ところで、私たちが物事の優先順位を決める際に気をつけなければならないことがあります。それは、緊急度と重要度の双方を意識する、ということです。



この図は「7つの習慣」というベストセラーに書かれている「時間管理のマトリックス」と言われるものです。この図で私たちは当たり前ながら「緊急かつ重要」なものに優先的に時間を割こうとします。一方で、私たちは「緊急だが重要ではない」ものに好んで時間を使います。人間はどうしてもルーチンワークをしている方が楽ですし、仕事をしているという実感を得られます。従って「緊急だが重要ではない」ものを野郎とするのは致し方ない面もあります。

問題は「緊急ではないが重要」なものを後回しにしようという気持ちが働くことです。これから先の計画を立てることはとても大切なのですが、面倒という気持ちがあり、ついつい先延ばしにしてしまう、といったものがこの領域に入ります。しかし、本来はこの「緊急ではないが重要」なものにこそ時間を割くべきなのです。では、どうすればこの領域に時間を割くことができるのでしょうか。

それには「緊急ではないが重要」なものを「緊急かつ重要」なものにしてしまうのがよいでしょう。私はブログを始めたとき「書けるときに書こう」と思っていました。つまりこのタスクは「緊急ではないが重要」の領域だったのですね。しかし「これではいけない、今に書かなくなってしまう」と思い、2日ごとに1200字以上という制約を自分に課しました。そしてその時間を「別腹時間」として取るようにしたのです。これでこのタスクは「緊急かつ重要」なものとなり優先順位が一気に上がりました。無理矢理に時間を取ることで「緊急かつ重要」なものにすることができたのです。

少し話は変わりますが、日本話し方センターのベーシックコースの受講生には、滑舌を良くするための口の体操やスピーチの声出し練習を自宅で行うようお願いしています。しかし、中には仕事やその他の用事のためになかなか時間が取れない、と仰る方もいます。そういう方には3ヶ月間だけ、話し方の練習を「緊急ではないが重要」なものから「緊急かつ重要」なものに優先順位を上げてもらえれば、と思います。ご事情はそれぞれでしょうが、別腹時間を作って練習してもらえれば、その成果は確実に得られ、それがご自身の生涯の財産になるものと確信しています。
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