日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年1月4日逃げ恥スペシャルを見てドキッとした!

昨日、録画していた「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!」を見ました。

2016年に放送されたドラマも大好きで録画して2回見たので、このスペシャルもとても楽しめました。

ところで、今回のスペシャルの中の一コマで、ドキッとする場面がありました。



それは、主人公の妻みくりの妊娠が明らかになった時、夫の平匡(ひらまさ)が

「子供が生まれるにあたって、僕は全力でみくりさんをサポートします! なんでも遠慮なく言ってください」

と言った時の妻みくりの反応でした。

彼女は「違う! サポートってなに? 手伝いなの? 一緒に親になるんじゃなくって?」

「一緒に勉強して、一緒に親になって、夫婦ってそういうことじゃないんですか?」

と反論したのです。

夫の平匡は、妻の言葉にハッとして、その通りだ、とんでもないことを言ってしまった、と後悔します。

一方、妻のみくりも、感情にまかせてストレートに言ってしまったために夫を傷つけてしまったことを後悔するのです。

 

日本話し方センター創業者の江川ひろしの言葉に「言葉に消しゴムは効かない」というものがあります。

感情にまかせた言い方をしてしまう、ということはどなたも経験したことがありますよね。

しかし、その言葉には消しゴムは効きません。

「今の発言は撤回します」と国会議員などが言っていることがありますが、実態は何の効果もありません。

そういう発言をしたという事実は永遠に残ります。

そして、その感情にまかせた一言が相手を傷つけ、相手はその言葉を一生覚えている、ということもまたよくあることです。

まさに、平匡とみくりはお互いに消しゴムが効かないことを言ってしまい、お互いに傷ついたのです。

かく言う私も、過去にその様な発言をしてしまったことが幾つもあり、いくら後悔してもしたりないくらいです。

 

こうした発言をなくすことはとても難しいのですが、少なくするために気をつけるポイントはありそうです。

まず1つ目は、感情にまかせた発言をしそうになったら、黙る、ということです。

人間は感情の動物ですし、感情があるからコミュニケーションがスムーズにいく面もあります。

従って、相手の一言でついカッとなることをやめようとしても無理があります。

それよりもカッとした時に一呼吸置いて黙るようにした方がはるかに現実的です。

場合によっては、相手はあなたが何も言わないことを不思議に感じるかも知れませんが、取り返しのつかない言葉を吐くよりはずっといいでしょう。

私は以前からこの黙る、ということを意識しています。

残念ながら顔には出てしまいますが、不用意な発言は以前に比べて減っているように感じています。

 

2つ目は、話す前にこれを言ったら相手はどう思うだろう、と考える習慣をつけることです。

相手目線で考える、ということはコミュニケーション能力を向上させる上で必須の要件です。

相手がどういう価値観を持っているのかわからないことは多いので、これですべてがカバーできるわけではありませんが、相手の意に沿わない話は確実に減ります。

もし平匡が上の話をする前に、みくりがどう考えるかな、と一瞬でも考えれば、あのような発言はしなかったのでは、と思っています。

 

話は相手の受け取り方次第で感動させることもあれば、傷つけることもあります。

とても難しいことですが、これからも気をつけねば、と思った新春でした。

 

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