2020年7月3日質問の仕方を工夫する
昨日、ある会社を経営されているCさんがプライベートレッスンに来られました。
20代で美容関連の会社を立ち上げ、約10年で会社を大きくされたのですが、ここに来て同業の会社の企業売却や経営者の交代のお手伝いをすることが多くなってきました。
思い切って、企業買収や事業承継などを手がける新事業を立ち上げようと思っておられます。
そのためには今の事業の経営の大部分を社員に任せたいのですが、なかなか思うように任せられない、とのお話でした。
具体的には、会議などで社員に意見を求めても発言がなくて結局自分が決めてしまう、と仰います。
私「なるほど。では、会議ではどういう風に意見を求めているのですか?」
Cさん「そうですね。先日も『これからネット広告をもっと打とうと思うけど、どう思う?』と聞いたんですけど、全然意見が出ないんですよ。」
私「会議で社員の皆さんが発言することはあるんですか?」
Cさん「いや、ほとんど意見を言わないので私ばかりしゃべってますね。」
私「Cさん、確かにその聞き方だと意見は言いにくいかも知れませんね。」
さて、皆さんはどう思われるでしょうか?
上のCさんの聞き方にはいくつか改善点があります。
1つ目は、何を聞きたいのかを事前に知らせておく、ということです。
経営者や上司が、社員や部下に意見を聞く時、突然
「どう思う?」
と聞くことはよくあります。
経営者や上司は、そのテーマについてずっと考えているのですが、社員は聞かれた時に初めて考えます。
答える準備ができていないので、
「いや、どう、と聞かれても・・・」
という反応になることが多いのは当然と言えるでしょう。
事前に「こういうテーマについて意見が聞きたいから考えておいて。」と伝えておけば、考える時間ができるので、意見も出やすくなるでしょう。
2つ目は、何が聞きたいのか具体的に質問する、ということです。
「ネット広告をもっと打とうと思うけど、どう思う?」という問い掛けは、漠然としていますし抽象的です。
なので、聞かれた社員は何を答えればいいのかイメージできません。
人は話をする時、具体的に頭の中にイメージができていないと話せません。
例えば、「ネット広告をもっと積極的に使いたい。ターゲットは来店数が少ない40歳代女性に絞ろうと思うけどどうだろう?」
と聞けば、社員も少しイメージしやすくなり、意見が言いやすくなるでしょう。
イメージしやすくするポイントは、できるだけイエスかノーで答えられる質問にすることです。
40歳代の女性、ということばを聞くと、頭の中にどういう感じの人かイメージすることができます。
なので、社員から「いいと思います。」「いや、私はむしろ20歳代の女性にもっとアピールすべきだと思います。」など答えてくれるでしょう。
そうした発言があれば、次に「なぜそう思うの?」とさらに問いかけてみます。
そうすると、
「私も40歳代の方の来店が少ないので、もっと増やせるはずだと思ってました。」
「我々の店の雰囲気は20歳代向けなので、その年代のお客様を増やすべきだと思います。」
などと話しが広がっていくでしょう。
質問はできるだけ具体的にして基本的にイエスかノーで答えられるようなものにしましょう。
私は、これからのマネジメントスタイルは、質問型で進めていくことが主流になると思っています。
質問をすることで社員や部下は自ら考えるようになり、そのテーマについて当事者意識が芽生えるようになるからです。
しかし、やみくもにするのではなく、工夫をしながら質問しないと上のような効果は表れません。
ぜひ尋ねられた人が答えやすい質問を工夫してみてください。
20代で美容関連の会社を立ち上げ、約10年で会社を大きくされたのですが、ここに来て同業の会社の企業売却や経営者の交代のお手伝いをすることが多くなってきました。
思い切って、企業買収や事業承継などを手がける新事業を立ち上げようと思っておられます。
そのためには今の事業の経営の大部分を社員に任せたいのですが、なかなか思うように任せられない、とのお話でした。
具体的には、会議などで社員に意見を求めても発言がなくて結局自分が決めてしまう、と仰います。
私「なるほど。では、会議ではどういう風に意見を求めているのですか?」
Cさん「そうですね。先日も『これからネット広告をもっと打とうと思うけど、どう思う?』と聞いたんですけど、全然意見が出ないんですよ。」
私「会議で社員の皆さんが発言することはあるんですか?」
Cさん「いや、ほとんど意見を言わないので私ばかりしゃべってますね。」
私「Cさん、確かにその聞き方だと意見は言いにくいかも知れませんね。」
さて、皆さんはどう思われるでしょうか?
上のCさんの聞き方にはいくつか改善点があります。
1つ目は、何を聞きたいのかを事前に知らせておく、ということです。
経営者や上司が、社員や部下に意見を聞く時、突然
「どう思う?」
と聞くことはよくあります。
経営者や上司は、そのテーマについてずっと考えているのですが、社員は聞かれた時に初めて考えます。
答える準備ができていないので、
「いや、どう、と聞かれても・・・」
という反応になることが多いのは当然と言えるでしょう。
事前に「こういうテーマについて意見が聞きたいから考えておいて。」と伝えておけば、考える時間ができるので、意見も出やすくなるでしょう。
2つ目は、何が聞きたいのか具体的に質問する、ということです。
「ネット広告をもっと打とうと思うけど、どう思う?」という問い掛けは、漠然としていますし抽象的です。
なので、聞かれた社員は何を答えればいいのかイメージできません。
人は話をする時、具体的に頭の中にイメージができていないと話せません。
例えば、「ネット広告をもっと積極的に使いたい。ターゲットは来店数が少ない40歳代女性に絞ろうと思うけどどうだろう?」
と聞けば、社員も少しイメージしやすくなり、意見が言いやすくなるでしょう。
イメージしやすくするポイントは、できるだけイエスかノーで答えられる質問にすることです。
40歳代の女性、ということばを聞くと、頭の中にどういう感じの人かイメージすることができます。
なので、社員から「いいと思います。」「いや、私はむしろ20歳代の女性にもっとアピールすべきだと思います。」など答えてくれるでしょう。
そうした発言があれば、次に「なぜそう思うの?」とさらに問いかけてみます。
そうすると、
「私も40歳代の方の来店が少ないので、もっと増やせるはずだと思ってました。」
「我々の店の雰囲気は20歳代向けなので、その年代のお客様を増やすべきだと思います。」
などと話しが広がっていくでしょう。
質問はできるだけ具体的にして基本的にイエスかノーで答えられるようなものにしましょう。
私は、これからのマネジメントスタイルは、質問型で進めていくことが主流になると思っています。
質問をすることで社員や部下は自ら考えるようになり、そのテーマについて当事者意識が芽生えるようになるからです。
しかし、やみくもにするのではなく、工夫をしながら質問しないと上のような効果は表れません。
ぜひ尋ねられた人が答えやすい質問を工夫してみてください。