日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年5月17日オンライン会議で話す際の3つの留意点とは?

最近は会議をオンラインで行うことが一般的になってきました。それとともに「オンラインではリアルほど緊張しないけど上手く話せない」「話すタイミングがつかめないので黙っていることが多い」などのお悩みをよく耳にします。オンラインはリアルと違って限られた空間ですので、コミュニケーションの取り方にも幾つか留意すべきことがあります。今回はそれらについて、述べたいと思います。


★最初に発言の趣旨を述べる


オンライン会議での話し方のポイントの1つ目は、発言の最初に発言の趣旨を短い言葉で言うことです。
「先ほどの提案について2つ質問があります」「提案に賛成できません。前提条件に疑問があるからです」「今のAさんの意見に賛成です」など、今からどういうことを言うのか、ということを端的に言うことで参加者は発言の趣旨を理解しやすくなります。また、通信環境が悪くて発言の一部が聞き取りにくい場合でも、発言の趣旨がわかっていると大きな支障にはなりません。これはリアルでの話でも非常に重要な事ですが、オンラインでは特にその威力を発揮しますので、ぜひ留意いただきたいことです。

★発言を短くする


2つ目は、発言を短くすることです。
オンライン会議では、リアルの会議と異なり、発言するタイミングがつかみにくいという問題があります。また、1人の人が長時間発言していると、オンライン会議ではリアルの会議よりも集中力がなくなります。発言は要点のみを端的に伝えるようにしましょう。また、発言が途切れたので話そうとすると、直前まで発言していた人が続けて発言するのとぶつかったりします。なので、発言の最後に、「以上、2つ質問しました」「以上により提案に賛成できません」「以上によりAさんの意見に賛成です」のように、発言の趣旨を短い言葉でもう一度言うとよいでしょう。発言が終わったことがわかるので、他の人が発言しやすくなります。

★指示代名詞は極力使わない


そして、3つ目は、指示代名詞は極力使わないことです。
オンライン会議では表情などが確認しにくいので、主に言葉で発言の趣旨を理解することになります。なので、発言は誤解のないように具体的にすべきです。「これ、それ、あれ」などの指示代名詞は、何を指すのかが曖昧だったり、聞き手によって指すものの捉え方が違ったりします。理解の妨げになりますので、オンライン会議では極力使わないようにすべきです。例えば、こういう発言があったとします。
「提案にある5日の調査期間は長いので3日にすべきだし、対象は5地域ではなく3地域でよいと思います」
「それは違うと思います。この調査はできるだけきちんとやるべきです」
上の発言で「それは違う」の「それ」は期間、対象、その両方のどれを指しているのか曖昧です。このように、話している際の指示代名詞は、何を指しているかわからないことが本当に多いので注意が必要です。

以上は、どんな場面でも留意すべき事ですが、特にオンライン会議では注意を要することですので、ぜひ意識してみてください。
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