2020年7月1日あなたはどうしたいんですか?
私は大学を卒業してから銀行に就職しました。
IT部門で約10年働いた後、銀行の決算をとりまとめる部署に異動しました。
いわゆる会計屋さんです。
その部署にいた頃は、私はある会計処理の判断に迷って会計士に相談したことがあります。
その時、その会計士にこう言われたことを今でも覚えています。
「それは銀行が決算書で何を伝えたいと思っているのか、によるでしょうね。」
私はそれまで会計とは利益や損失を正しく計上するものだと思っていました。
しかし、その会計士は、決算書とは会社の意思を表すものだ、何を伝えたいのかをまず考えなさい、そうすればどういう会計処理をすればいいのかわかるはずだ、ということを言いたかったのだと思っています。
少し専門的な話ですのでわかりにくいかも知れませんが、私はその時、何事も自分の意思が大切だ、ということを痛感しました。
私は会計士に答えを教えてもらいに行っていたのです。
それは仕事ではない、ということだな、と思いました。
この「まず自分でどうしたいかを考える」ということは、話し方においてもとても大切です。
自分が今、どういう話をしたいのか、ということをきちんと考えてから話す。
当たり前のことのようですが、職場や家庭での会話を振り返ってみると、これができていないことがよくあります。
例えば、上司の方なら部下の報告を聞いていて、
「だから、結局何が言いたいの?どうしたいの?」
と言いたくなった経験は必ずあると思います。
部下は報告する場合、事実をわかってもらうように話すことに意識を集中させます。
一方、上司は次にどういうアクションを起こさなければならないか、ということを考えながら報告を聞いています。
そして、上司は起こっている事実はある程度報告を聞けば推測が働くので、重要なポイントだけを聞けばよい、と思っていることが大半です。
なので、部下が自分が次にどうしようとしているのかを言わずに、いつまでも事実の報告をしていると、次第にイライラしてきて上のような言葉が出てしまうのです。
どんな報告でも、事実を簡潔に述べ、自分の意見や感想を添えることはとても大切なのです。
また、就職活動を行っている人も、自分がどうしたいのか、ということは必ず考えねて話さねばなりません。
話し方教室のベーシックコースには、就職活動中の学生さんがよく参加されています。
その方々と話をしてみると、大半の方は内定をもらうためにどういう話をすればいいか、質問にどう答えればいいか、ということを主に考えているように感じます。
私もアタックスグループで中途採用面接を過去400回以上やってきましたので、採用する側の気持ちはわかっているつもりです。
多くの採用担当者の方は、我が社に入ってあなたはどのように働きたいのか、どういう人になりたいのか、ということを第一に聞きたいと思っているはずです。
残念ながら、この点に意識を向けている学生さんはあまりいません。
私は、ベーシックコースを受講されている就活生の方の求めに応じて、面接のアドバイスや模擬面接なども行っています。
そのアドバイスとして、
「あなたはどういう人かということ、そして、組織、業種、仕事内容など何を基準に会社を選ぶのかということを考えてください。」
とお願いしています。
これらを考えるには、過去の具体的なエピソードを取り上げて、その時自分はどう考えてどう行動したか、を整理するのがとても効果的です。
その人の価値観や志向は、個別具体的な局面での言動に端的に表れるものだからです。
「自分はどうしたいのか?」
常にこのことを自問自答してください。
そうすれば、あなたの話し方はぐっと説得力を持つものになるでしょう。
IT部門で約10年働いた後、銀行の決算をとりまとめる部署に異動しました。
いわゆる会計屋さんです。
その部署にいた頃は、私はある会計処理の判断に迷って会計士に相談したことがあります。
その時、その会計士にこう言われたことを今でも覚えています。
「それは銀行が決算書で何を伝えたいと思っているのか、によるでしょうね。」
私はそれまで会計とは利益や損失を正しく計上するものだと思っていました。
しかし、その会計士は、決算書とは会社の意思を表すものだ、何を伝えたいのかをまず考えなさい、そうすればどういう会計処理をすればいいのかわかるはずだ、ということを言いたかったのだと思っています。
少し専門的な話ですのでわかりにくいかも知れませんが、私はその時、何事も自分の意思が大切だ、ということを痛感しました。
私は会計士に答えを教えてもらいに行っていたのです。
それは仕事ではない、ということだな、と思いました。
この「まず自分でどうしたいかを考える」ということは、話し方においてもとても大切です。
自分が今、どういう話をしたいのか、ということをきちんと考えてから話す。
当たり前のことのようですが、職場や家庭での会話を振り返ってみると、これができていないことがよくあります。
例えば、上司の方なら部下の報告を聞いていて、
「だから、結局何が言いたいの?どうしたいの?」
と言いたくなった経験は必ずあると思います。
部下は報告する場合、事実をわかってもらうように話すことに意識を集中させます。
一方、上司は次にどういうアクションを起こさなければならないか、ということを考えながら報告を聞いています。
そして、上司は起こっている事実はある程度報告を聞けば推測が働くので、重要なポイントだけを聞けばよい、と思っていることが大半です。
なので、部下が自分が次にどうしようとしているのかを言わずに、いつまでも事実の報告をしていると、次第にイライラしてきて上のような言葉が出てしまうのです。
どんな報告でも、事実を簡潔に述べ、自分の意見や感想を添えることはとても大切なのです。
また、就職活動を行っている人も、自分がどうしたいのか、ということは必ず考えねて話さねばなりません。
話し方教室のベーシックコースには、就職活動中の学生さんがよく参加されています。
その方々と話をしてみると、大半の方は内定をもらうためにどういう話をすればいいか、質問にどう答えればいいか、ということを主に考えているように感じます。
私もアタックスグループで中途採用面接を過去400回以上やってきましたので、採用する側の気持ちはわかっているつもりです。
多くの採用担当者の方は、我が社に入ってあなたはどのように働きたいのか、どういう人になりたいのか、ということを第一に聞きたいと思っているはずです。
残念ながら、この点に意識を向けている学生さんはあまりいません。
私は、ベーシックコースを受講されている就活生の方の求めに応じて、面接のアドバイスや模擬面接なども行っています。
そのアドバイスとして、
「あなたはどういう人かということ、そして、組織、業種、仕事内容など何を基準に会社を選ぶのかということを考えてください。」
とお願いしています。
これらを考えるには、過去の具体的なエピソードを取り上げて、その時自分はどう考えてどう行動したか、を整理するのがとても効果的です。
その人の価値観や志向は、個別具体的な局面での言動に端的に表れるものだからです。
「自分はどうしたいのか?」
常にこのことを自問自答してください。
そうすれば、あなたの話し方はぐっと説得力を持つものになるでしょう。