日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年1月12日「わかる」と「できる」は違う

日本話し方センターの話し方教室では、話し方だけでなく、良い人間関係を作るコミュニケーション全般についてお伝えしています。

話し方はコミュニケーションそのものですので、単に「話す」ことだけに焦点を当てるのではなく、幅広い知識をお伝えした上でトレーニングを実施しています。

ところで、私たちがお伝えしていることは、実は、とてもシンプルなものが多いのです。



例えば、このようなことです。

・聞き手に届くような大きな声で話しましょう

・笑顔で話しましょう

・話す前にどういう話をするのかを短い言葉で伝えましょう

どれも、聞けば「そんなことわかってるよ~」と言われるようなことばかりです。

それこそ、本を読めばこういうポイントは、これでもか、というくらい書かれています。

だとすれば、話すのが苦手という人は本を読めば知識が得られ、話がうまくなるのではないでしょうか。

 

でも、現実には、話すことが苦手だし、話もうまくない、という人が驚くほど多いのです。

苦手なので、声は小さい、笑顔も出ない、何を言っているのか分からない・・・

そういう人たちの中には、数冊の本を読んだ、という人も少なくありません。

ではなぜ、本を読んでも話し方が上達しないのでしょうか?

 

それは、上に述べたようなシンプルなことが、自分ではなかなか実行できないからです。

人は以前と違うことをすることに抵抗感があります。

ましてや、以前から、苦手だ、と思っていることであれば、積極的に取り組もうとは思えないでしょう。

だから、話し方教室のように、強制的に苦手なことをトレーニングする場が必要なのです。

そして、その場は、大きな声で話すなど、今までの自分には抵抗のあることをあえてやってもらう場、なのです。

 

ところで、あえて苦手なことをやる場を設定する効果はかなり大きなものがあります。

そうした場に身を置くと、誰しも自然に覚悟が決まり、少しだけでもトレーニングに取り組もうとします。

そして、教室でやってみて、大きな声で話す感覚がつかめると、少しだけ抵抗がなくなります。

やれるかも知れない、という手応えをもとに、思い切って職場や家庭で大きな声で話してみると、ちょっとした達成感が生まれます。

周囲の人から「声が大きくなって聞き取れるようになったよ!」なんて言われると、うれしくて、もっとやってみようという気になりますよね。

単純なことを実行して成功体験を積んだことで意欲が生まれ、またやろう、と思います。

何度か繰り返すうちにそれがスキルとして身についていきます。

そうすると、更に成長していこうという意欲が生まれます。

まさに好循環ですね。

私は、話し方に限らず、世の中の大切なことは、結構、シンプルなものが多いと思っています。

だから、聞けば「わかる」。

でも、それがなかなか「できる」ようにならないのです。

「できる」ようになるためには、それなりの「場」や日常とは区別した特別な「時間」が必要になることが多いです。

繰り返しになりますが、それは自分だけでは取り組もうという意欲が生まれないし、生まれても三日坊主になりがちだからです。

何かを身につけたい、と思ったら、それに相応しい「場」や「時間」を設定してください。

そして「わかる」を「できる」にしてください!

 

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