2020年1月27日再度、優先順位を考える
前回は、優先順位を強く意識する、というテーマで書きました。
今回も、優先順位について書きます。
「7つの習慣」という本は長年のベストセラーなので読まれた方も多いと思います。
この本に書かれている7つの習慣のうち、「第三の習慣」~ 重要事項を優先する、という項目の中に「時間管理のマトリックス』というものが紹介されています。
私たちの時間の使い方は、「重要度」と「緊急度」の2つの軸で、4つの領域に分けられるとしています。
以下に4つの領域を簡単に解説します。
① 第一領域 重要かつ緊急
・締切のある仕事
・クレーム処理 など
② 第二領域 重要だが緊急ではない
・勉強や自己啓発
・人間関係作り など
③ 第三領域 重要ではないが緊急
・多くの会議や報告書
・無意味な接待や付き合い など
④ 第4領域 重要ではなく緊急でもない
・暇つぶし
・待ち時間 など
この本の著者は次のような指摘をしています。
・多くの人は第一領域の活動に完全に溺れてしまい、この領域に属する仕事に追われた日々を過ごしている。
毎日様々な問題に振り回され、やがて疲れ果ててしまう。
・一方、第一領域だと勘違いして第三領域に多くの時間を浪費する人もいる。
・効果的に人生を営む人は、第二領域に時間を投資することで第一領域の問題をなくしていくようにする。
私がこのマトリックスで最も感銘を受けた考え方は、
人は第一領域だと勘違いして第三領域に多くの時間を割いている、
という指摘です。
私自身もそうなのですが、メール処理や簡単な事務仕事など、日常の慣れた仕事をどうしても優先的にやってしまい勝ちです。
これをしていると、手慣れているので楽ですし、何よりも、仕事をしている、という気になります。
しかし、重要性は意識しないまま仕事をしてるので生産性は低いです。
また、この領域の仕事をしている限り、成長は望めません。
こう考えると、この第一領域と勘違いして行う第三領域の仕事というのは、とても危険です。
一方、話し方教室は、緊急ではないが、将来の自分への投資としてトレーニングをする、という意味では第二領域に属するものです。
もっとも、人前で話さざるを得なくなり、そのトレーニングのために通われている方にとっては、第一領域の問題ですが。
第二領域に属するものは、意識して優先度を上げないとなかなか手をつけにくいものです。
話し方で言えば、そもそも緊急度は高くないし、苦手意識があるので、できればやりたくない、という思いは受講が始まってからでも拭えないでしょう。
しかし、人生を豊かなものにするには、第二領域にできるだけ多くの時間を使う必要があります。
話し方も、頑張ってスキルを身につければ、人前で話すことにも苦手意識がなくなりますし、自信がつけば話以外のことにも積極的になれます。
つまり、話し方のトレーニングは、人生を変えることができる財産をご自身の中に築くプロセス、ということができます。
ぜひ第二領域に属する話し方のトレーニングをやろう、と決心された方は、優先順位をあげて取り組んでいただきたいと思います。