2020年2月6日会議は次のアクションを起こすために行う
私は、会議を効率的かつ効果的なものにするためのファシリテーションスキルをお伝えするセミナーの講師もしています。
そのセミナーの最初の方で、会議は何とために行うのか、ということについてお話しています。
今回はこのテーマでお話します。
会議と言えば、
・時間をかける割に何も決まらない
・形式的な報告だけで終わる
・偉い人の話を聞くだけで終わる
・意見が余り出ず誰かの一言で決まる
など、マイナスイメージを持っている方が多いと思います。
では誰もが意味がないと思っている会議でも、なくせるのか、と言うと、
・やることが決まっているので、やめようとは言い出せない
・なくてもいい、と言い切るほどの確信がない
・やめようと言うと主催者を非難しているようで言い出しにくい
などの理由でなかなか、なくそう、やめよう、とは言えないのが実情でしょう。
こうしたことの要因の一つに、どういう会議なら開催すべきで、どういう会議ならやめるべきか、ということが曖昧、ということがあります。
何事を判断するにも、判断する基準が必要です。
例えば、みんなが無駄だと思っている、という理由ではなかなかやめるという判断ができません。
何故ならば、無駄、という意味が明確ではなく、判断基準になりにくいからです。
無駄な会議、という言葉の意味は、
・何も決まらない
・報告だけで終わる
・誰も発言しようとしない
などが考えられます。
しかし、報告だけでも開催する会議はありそうですし、何かを決める会議ばかりでもないでしょう。
だから、無駄という言葉だけでは決め手に欠ける感じがするのです。
もっと明確な基準があるといいですね。
私は、会議は、組織として次のアクションを起こすために行う、と考えています。
従って、行うべきかどうかの判断基準は、次のアクションにつながるかどうか、です。
成果は考えからは生まれず、実際に行動することによって生まれます。
ですから、会議も実際の行動につながるものでないと成果には結びつきません。
次のアクションにつながるかどうかの判断は、会議の目的を明確にすることで明らかになります。
例えば、営業会議などで、主に各メンバーが自分の活動を報告する会議があるとします。
この会議の目的を、仮に、
・予算達成に向けた進捗確認と、今後の活動方針を決める
とします。
各メンバーの報告の結果、予算達成が危ぶまれる状況であることがわかると、予算達成すべく今週の目標数値を増やすことにしました。
そして、増えた分の獲得施策を誰が、何を、いつまでに、どれくらい、など具体的に決めました。
こういう会議なら、報告会議であっても、次のアクションにつながる会議だと言えるでしょう。
また、会議の目的が
・営業のノウハウを共有し、各メンバーが効率的・効果的な活動のヒントを得る
だとします。
この場合、実際に各メンバーが積極的に自身の営業ノウハウを報告し、それを他のメンバーが理解して応用できる仕組みがある会議なら、これも次のアクションにつながるでしょう。
働き方改革で、無駄な会議を削減しよう、という話はどの会社でも出ていると思います。
会議は、次のアクションを起こすために行う。
このことが、何らかの参考になれば幸いです。