日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年7月29日言葉は意味を伝え、音調は気持ちを伝える

日本話し方センターのベーシックコースでは、全12回中、最初の5回で話し方に関する基礎をお伝えします。

その間、講師がお願いしたトレーニングを素直に実行された方は、人前であがりながらも話ができるようになってきます。

その後は話し方の応用編に入っていきます。

その始めにお伝えするのが、「音調」と「間」です。

そして、その中でも音調豊かな話し方をするために、スピーチの中に取り入れるようお願いしているのが「会話」です。



そもそも音調は、言葉よりも雄弁に聞き手に訴えかけるものです。

例えば、ニコニコしながら気持ちを込めて「ありがとう!」と言えば、相手は本当に感謝してくれているんだな、と思えるでしょう。

しかし、ブスッとした表情で投げやりな感じで「ありがとっ」と言えば、相手は感謝どころか、何か不満があるんだな、と言葉とは逆の意味にとらえるはずです。

言葉は意味を伝え、音調は気持ちを伝えるのです。

それだけ話をする上で音調は大切なのです。

 

しかし、仕事で上司に報告したり、お客様に商品説明をしたりする場合、抑揚や強弱のない、一本調子の話し方をする人が多いのではないでしょうか。

特に話すのが苦手だ、と思っている人にその傾向が強いと思っています。

一本調子の話は聞き手を疲れさせます。

それは、一本調子の話を聞き手は、この人はこのことを強調したいのかな、とか、これは余談なんだな、などと考えながら聞きます。

話を推測しながら聞くのですが、だんだん推測することに疲れてしまい、やがて話が聞けなくなります。

その結果、「それで、言いたいことは何なの?」などの反応を示されてしまうことになってしまうのです。

従って、ビジネス会話でも音調はとても大切です。

 

冒頭に述べたように、その音調をつけるための訓練が「会話」です。

私たちの話し方教室では2分間のスピーチを毎回行います。

そのスピーチに、できるだけ会話を入れてください、とお願いしています。

普段、会社の朝礼などでスピーチをする場合、その中に会話を入れることはほぼないと思います。

もし会話入りの話をすると、この人は落語をやっているのかな、と思われてしまうでしょう。

なので、私たちは日常、人前で話す時にも会話を入れることをお願いしているわけではなく、あくまで教室での実習でお願いしています。

話し方教室は、あくまで訓練の場です。

この訓練の場で、会話を通して感情豊かに話すトレーニングをすれば、ビジネス会話でも感情豊かに話すことができるようになるでしょう。

ビジネス会話でも、情報や事実を正確に伝えること以上に、自分の考えや意思を伝えることがとても大切です。

忙しい中、意思や情熱のない人の話を聞こうと思うビジネスマン・ビジネスウーマンはいないでしょう。

説得力のある話がしたい、と本気で思われている方は、ぜひ音調豊かに話す訓練をお勧めします。

話の論理的な構成や上手な言葉選びなども大切ですが、まず聞き手に訴えかけるものはあなたの気持ちです。

それを存分に音調で表現しましょう。

 

日本話し方センターのベーシックコースでは、音調豊かに話すトレーニングを繰り返し行います。

興味のある方はぜひ無料体験にお申し込みください!
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