日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年9月3日「質問」の奥にある意図を考えよう

昨日、同じ職場のFさんと立ち話をしていて、こんな軽い相談を受けました。

「今、会社から指定された3回シリーズのマネジメント研修を受けているんです。

研修自体は面白くてためになるんですが、研修の最後に講師から『では、質問をしてください。』と言われるんです。

誰も質問しないと『質問がないということはあり得ないですよ。質問してください。』と厳しいんです。

そんなこと言われても、今勉強したことを受け止めるのに一生懸命で、なかなか質問なんか思い浮かばないんですよね。」

私はFさんのこの相談に対して、こう答えました。

「確認ならできるんじゃない?」



多分、Fさんは「質問」という言葉をとらえて、

「何かわからないことを聞かなければ。」

と考えたのだと思います。

しかし、Fさんも言っているように、今学んだばかりの中からわからないことを探すのは大変です。

何がわかっていて、何がわかっていないのかもわからない、というのが本音でしょう。

 

しかし、この研修講師が「質問してください。」と言った狙いは何かな、と少し考えてみたら、どうでしょう。

私はこの講師の狙いは、

「質問してくれると、講義とは違う切り口やアプローチで説明することができる。そうすると参加者の理解をより深めることができる。」

といったところにあるのかな、と推測しました。

単に「わからないところがあれば聞いてください。」という意図ではなさそうだ、と思ったのです。

私の推測通りであれば、必ずしも

「この部分がわかりません。」

という質問を求めているわけではないはずです。

例えば、このような確認をすることでもよいのでしょう。

「部下には指示ではなく提案というスタイルを取る、という話がありました。

それは部下の自発性を引き出すという狙いがあるのかな、と思いましたが、どうでしょうか?」

「権限と責任を明確にする、というお話を聞いて、私はまず部下の責任を明確にしてから具体的な権限を設計すべきだと考えました。

手順としてはこれが一般的でしょうか?」

質問という形式ですが、内容的には確認ですね。

こうしたものであれば、参加者も質問できるでしょう。

 

一般的に、質問されると、その質問されたことにそのまま答えようとすることが多いですね。

上司:「なぜ資料の提出が遅れたんだ?」

部下:「私の問い合わせに対する他部署からの回答が遅かったんです。

それに、その回答内容も今一つ明確ではなく再度確認しないといけなかったのです。」

このようなやり取りは職場で頻繁に聞かれます。

しかし、この上司は必ずしも提出が遅れた理由を聞きたいわけではなく、「提出期限に間に合わなかった」ことを不満に思っているのです。

その不満を質問という形で表しているだけです。

なので、こうした場合、部下は遅れた理由を言うと、上司には「言い訳」に聞こえてしまいます。

「申し訳ありません。明らかに私の段取りに甘さがありました。今後、事前の準備や中間作業の期限設定をきちんとします。」

部下がこのような回答をすれば、上司は自分の気持ちがわかっているな、と思ってくれるかも知れません。

 

私たちは、日常会話でもビジネスでも質問を頻繁にしたりされたりしていますが、その言葉の奥に少し別の意図がある、という場合が少なくありません。

 

その意図を少し考えてみるだけで、コミュニケーションの質が大きく変わる可能性があります。

ちょっと意識してみてはいかがでしょうか。
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