塾のアルバイトを始めて1年半が経ちました。私が担当しているのは中学3年生の男子です。科目は英語で授業の冒頭に毎回単語のテストを行います。ある生徒の点数がいつも良くないことが気になっていました。

「ちゃんと勉強した？」
「はい」
「でも38点だよね。全然取れてないよね。次回同じ範囲でテストするから必ず良い点数を取るように勉強してきてね」
「分りました・・・」

中三で受験まで時間がないこともあり、少しきつめにダメ出ししてしまいました。

そんな時、父の勧めでこの話し方教室を受講することになりました。第9回目の講義で「褒め言葉を使おう」ということを学びました。この講義は、今まで相手の弱点や欠点を指摘しなければならない場面で、ただ弱点を指摘するだけにとどまっていた自分を反省する良い機会になりました。

早速この講義の後の授業で褒め言葉を使ってみました。

「今回も50点か。どんな感じで単語覚えてるの？」
「えっと、まず一通りテスト範囲を勉強した後にマーカーで線を引いてわからないところは何度も勉強しています」
「そうか。いいやり方だね。とすれば、単純に勉強時間が足りないのかもね。今、1日10分程度のペースでやってると思うけど最低20分勉強しようよ！」

前向きな発言が功を奏したのか、次のテストでは98点を取ってくれました。

今回の経験を通して仮に相手の欠点や弱点を指摘する場面であっても、まず褒め言葉を使うことで相手の気持ちを前向きにさせることもあることを実感しました。これからは褒めて伸ばせる講師になりたいです。